前略、セチガラ山より。

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映画『日本一の男の中の男』『日本一のゴリガン男』『日本一の色男』ボクらは今こそ C調 を目指すべきだ

植木等の「日本一」シリーズを立て続けに3本観ました。クレイジーキャッツを中心に据えた『ニッポン無責任時代』『ニッポン無責任野郎』のヒットを受けた日本一シリーズ。同じ内容と思われがちですが、これは明確に違う映画なんです。
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無責任シリーズは、破天荒で無責任な男が周りの人間たちをかき回すドタバタ喜劇。荒唐無稽な主人公が登場する、歌の通り「ハイそれまでよ」な散らかしまくる映画です。

これに対して、日本一シリーズ10作品のうち、前半の作品は放言とも言える内容をとんでもない実行力で実現する豪放磊落なもの。高度経済成長期、60年代のイケイケおせおせ会社員成り上がり物語となっています。小気味よさがウリといっていいと思います。


日本一の男の中の男

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シリーズ5作目。渡辺プロの推しタレントが豪華に配役された本作は、タレント見本市的な楽しみ方ができます。5作目にして、このシリーズの集大成といったところ。ヒロインが浜美枝から浅丘ルリ子になりました。

造船会社からストッキング会社に移り、ここはいっちょ思い切って売ってやろうじゃないかと、あの手この手で周りを巻き込み盛り上げ、ラストはヒロイン浅岡ルリ子まで射止めてしまうという話。放言ながらそれを実行してしまう気持ち良さこそこの映画の楽しさです。

日本一のゴリガン男

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シリーズ4作目。道路工事の事故で頭を手術し、それにより才能が開花した主人公を植木等が好演。強引で大胆なモーレツ社員といったこれまでの役柄から、今作では当時では珍しいフリーランスとして活躍する植木等のゴリガンぶりが楽しめます。ゴリガンとは名古屋方面のスラングで、強引に押し通す人、といった意味のようです。

社長がなんでも売ってこいと言ったので会社売ってきました。そんなびっくりな話ですが、当時はありえない話だったそれが今、全くあり得ない話でもない時代のギャップも面白いですね。

クレイジー映画ではお馴染み、ヒロイン浜美枝の父役で社長の進藤英太郎は右往左往させたら天下一品の俳優、思わず「待ってました!」と声をかけたくなります。

日本一の色男

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シリーズ1作目にして以降のシリーズとは毛色が違う本作。教師から化粧品セールスマンとなって、モッテモテの色男が成り上がる本作。いやホントうらやましい! 草笛光子浜美枝白川由美に追いかけられる色男、少しでもあやかりたいものです。

男子はいつだってモテたいのです。たとえモテなくったって、いつだってモテたいのです。この主人公のようにモテてモテて、そして女性をふる。そんな体験してみたいです。残酷な現実の日常は毎度大胆にふられてばかりですが、せめて映画だけでもそんな気分を味わいたいものです。



以上日本一シリーズ3本を一気にお届けしました。シリーズに共通するC調(調子のいい、のスラング)な主人公ですが、失敗をものともせずに成功に導いていく姿は本当にすがすがしいものがあります。圧倒的な理性は全てを笑い飛ばし、笑いに転換できることだと思っています。こういう男でありたいな、そういうお手本が映画の中にいました。

ライフ・イズ・ビューティフル [DVD]
ちなみに映画『ライフ・イズ・ビューティフル』では、息子に希望与えるため父が強制収容所の暮らしをゲームだと言い聞かせます。また映画『RIZE』では、ピエロ(クラウン)に扮した元麻薬の売人がダンスの楽しさを示すことで、ドン底に暮らす若者たちに希望を与えようとします。

RIZE [DVD]
正直なところ、ほの暗いこともままあるジャパンでありますが、植木等のように失敗をおそれず、C調で前のめりでありたいものです。太陽のよに晴れ晴れとがんばれ俺、誰もはげましてくれないから己でw 押忍! おつかれさまんさたーばさ!

仄暗い水の底から [DVD]

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